Local土木屋さんが考える「技術士」とは?


 技術士とは、ここで私が解説するまでもありませんが、技術士法第2条第1項によると、

「技術士法第32条第1項の登録を受け、技術士の名称を用いて、科学技術(人文科学に係るもののみを除く。以下同じ。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう。」
とあります。

 建設事業を例にとってみましょう。私のように、田舎の地方自治体で業務を行っている場合でも、いざ事業を行おうとして計画や設計を開始したり、設計が完了し工事を発注した時に、予算・工期・地形的条件・社会的条件・環境条件・使用できる材料なと、さまざまな制約により、計画どおりに物事が進められなくなる場合があります。

 この問題解決に当たって、場当たり的でなく、科学技術に基づいた論理的な判断を行い、時間やコスト等を抑えた「解決の近道」を探し出すことができる能力を持つ者が「技術士」であるといえます。
 では、技術士は「特殊な能力を持つ人」なのでしょうか。

 私もかつては、「魔法使い」「スーパーマン」ではないにしろ、技術的な論文をがんがん書いて発表したり、本をたくさん書いて出版したり、その分野で全国に(いや世界に)名をとどろかすくらい有名で、各地に実績を残した人・・でないと、技術士にはなれないと思っていました。

 でも、よく考えてみてください。「医師」と呼ばれる人の全てが、神の手を持つスーパードクターな訳でもありません。弁護士の全てが、辣腕エリート弁護士でもありません。地域医療に尽くす医師や、弁護士過疎地域と呼ばれる地域で奮闘する弁護士もいるのです。

 スーパーマンではないけれど、技術的な身近な悩みに気軽に応じてくれる人、地域の技術アドバイザーとなってくれる人。いざという時にちょっとだけ頼りになってくれる人。そんな技術士がいてもいいんじゃないんでしょうか。そう考えると、資格取得に対して身構えたり、肩肘張ったりする必要もなくなりました。


 技術士は、「名称独占資格」であり、有資格者でないと「技術士」という名称を用いて業務(仕事)を行うことができませんが、科学技術に関する専門的応用能力を必要とする事項についての業務は、「技術士」でなくても行うことができるのです。

 ただし、国や自治体等が発注する、公共事業(社会資本整備等)への入札参加資格要件として、管理技術者や主任技術者が「技術士」の資格を持つことが求められる場合があります。建設部門や上下水道部門をはじめとする、社会資本整備に関係する部門の技術士の数が多いのはそのためです。

 医師や弁護士、行政書士などは、その資格を持っていないと、業務を行うことが法で禁止されている「業務独占資格」です。

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